人と地域を元気にする盆踊り実行委員会
江戸時代には既に神社仏閣の境内や町の一角、波止場などあらゆる場所で大衆芸能としての盆踊りが盛んに踊られていた港区の各町。概ね町会の婦人部が踊りの中心でした。ところが今では町会婦人部員の減少や高齢化などで次世代への継承がままならず、結果、盆踊りの消滅が続き、楽曲もまた忘れられ埋もれてしまっています。
古いご当地盆踊り曲には、当時の町並みや暮らしぶり、風潮、風俗、世相、流行が織り込まれ、歴史を語り、知る上でとても重要な情報が織り込まれています。
特に高度成長期の昭和20年代から40年代まで、港区には区のシンボルともいえる東京タワーを歌う盆踊り曲が毎年のように複数曲制作されており、当会で把握しているだけでもその数は30を上回ります。
更に港区には三業地(東京六花街と言われた芝浦、新橋、赤坂。その他に麻布)が多数存在したため、芸者衆のお座敷踊りが盆踊りとしても踊られ、膨大な数の楽曲が存在しています。
その歌詞には今では死語になった言葉も多く、若い世代には新しい感覚として受け止められます。例えば恋人のデートの様子が盛り込まれた楽曲の歌詞の“アベック”。若い世代には通じにくく、シニア世代が解説する。ここにひとつの交流が生まれます。
“盆踊り”はただ楽しく踊るだけでなく、見知らぬ人が顔見知りになれる貴重な場でもあり、その特性を生かして大規模災害発災時の共助・協助に繋がるよう、会場での声掛けなど出会った人とのご縁を大切にし、交流のサポートを行っています。
2014年より港区に特化して古いご当地盆踊り曲を発掘し、復活、保存継承のための『港区発掘ご当地曲盆踊り大会』及び練習会を港区文化プログラム事業として共催。発掘盆踊り曲は50余曲。また発掘曲が『芝浦音頭』のように三味線楽譜しか見つからない場合の音源制作や、新曲として東京五輪2020への港区民の気運を高め、港区から五輪を応援する『跳べ!2020』、高輪ゲートウエイ 駅開業に合わせて高輪界隈の歴史を歌詞に織り込んだご当地曲『高輪Gateway夢拍子~二十六夜待ち』なども制作。
“人と地域を元気にする盆踊り実行委員会”は温故知新の盆踊りを通じて人の交流起こし・地域起こしで社会貢献する団体です。
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https://www.facebook.com/hitotochiikibonodori
代表 北島由記子